2019年オフにポスティングシステムを利用してのメジャー移籍を球団に直訴した広島の菊池涼介選手。しかし、本人がいくら希望したとしても、実際に興味を示す球団がなければ実現は困難。WBCでも活躍した菊池選手のメジャーでの評価をまとめました。また、ポスティングではなく海外FA権を使うとしたら、いつになるのでしょうか。

菊池涼介の年俸推移

球団 推定年俸
2012年 広島 1000万円
2013年 広島 1500万円
2014年 広島 3900万円
2015年 広島 8500万円
2016年 広島 8500万円
2017年 広島 1億4500万円
2018年 広島 1億9000万円
2019年 広島 2億4000万円

菊池選手は2011年秋に中京学院大学からドラフト2位で広島に入団。1年目の2012年は、当時セカンドのレギュラーだった東出輝裕選手が6月に右手中指の骨折により離脱。その代役として出場機会を得たことにより63試合に出場。翌2013年も東出選手がキャンプ中に左膝前十字靭帯断裂という大怪我をしたことで、菊池選手がそのままセカンドのレギュラーに定着しました。

年俸も順調に推移しており、1度だけあった2015年オフの契約更改での現状維持を除いて、右肩上がりに年俸アップを続けています。

打率の推移でみる菊池の打撃力

菊池選手といえばプロの中でも突出した守備の名手だけに、どうしても守備職人というイメージが強いですが、実はバッティングもすごいんです。

レギュラーに定着して規定打席に到達した2013年以降の6シーズンで、なんと3割超えが2度(2014年、2016年)もあり、そのうち2014年は首位打者のマートン(阪神)に次ぐ2位という好成績を残しています。

  • 2012年:.229(規定打席未達)
  • 2013年:.247
  • 2014年:.325(セ・リーグ2位)
  • 2015年:.254
  • 2016年:.315(セ・リーグ4位)
  • 2017年:.271
  • 2018年:.233

残念なのは、打撃に関しては好不調の波が激しく、好成績を残した翌年は必ず打率が下がってしまっている点ですね。裏を返せば、2018年はレギュラー定着以降で自身の過去最低打率でしたので、2019年は爆発するかもしれません。

大学2年の時には、所属リーグ(東海地区大学野球連盟岐阜学生リーグ)で三冠王を獲得した実績もあるほど、菊池選手はバッティングもすごいんです。

菊池に対するメジャーの評価

ただそうはいっても、日本のプロ野球の中でも小兵の部類に入ることは否めず、中距離打者とか小技がうまい打者というイメージの菊池選手。2019年オフのポスティング移籍によるメジャー挑戦を希望しましたが、その実現可能性はどうなのでしょう。メジャーの評価は概ね以下のようになっています。

  • 守備は通用するが、とにかく打力不足
  • 早くても30歳シーズンでの渡米となり、その年齢からの打撃力アップは期待できない
  • メジャーでは投手以外はパワーヒッターが求められる(同じ二塁手でいうと、アストロズのホゼ・アルトゥーべ選手やレッドソックスのダスティン・ペドロイア選手などが強打者の好例
  • ミートがうまくコツコツ当てていくタイプやバントが上手い小技タイプは、日本では重宝がられるがメジャーでの評価は低い
  • メジャーでも複数ポジションを守れるユーティリティ化が当たり前になる傾向の中、セカンドしか守ったことがない菊池選手は、せっかくの守備力も評価が半減

このように、菊池選手に対するメジャーからの評価は総じて低いものになっているようです。

これまでメジャーに挑戦した日本人内野手は8人いますが、日本では圧倒的な成績を残していた西岡剛選手や中島宏之選手、川崎宗則選手ですらメジャーで結果を残すことはできませんでしたので、彼らよりも打力が見劣りする菊池選手に対するメジャーの評価が低くなってしまうのも当然なのかもしれません。

海外FA権の取得はいつ?

ポスティングシステムを利用するとなると、どうしても球団の理解と協力が必要となります。カープとしては、人気と実力を兼ね備えたスター選手である菊池選手を簡単には手放さないでしょう。

2018年の打率が.233と低迷したにも関わらず、広島の野手としては2002年の金本知憲さんに並ぶ球団史上最高額の年俸を提示したのも評価の表れです。せめて、大型新人の小園海斗選手が一軍で使える目処が立つまでは引き留めたいのが本音ではないかと思います。

本人の意思で自由にメジャーに挑戦するとなると、菊池選手の場合、海外FA権を取得できるのが最短で2021年シーズン中になりますので、メジャー移籍が実現したとしても2022年(33歳シーズン)になってしまいます。内野手としては体力的にも厳しい年齢なので、菊池選手としては是が非でも2019年オフにポスティング移籍を球団に容認してほしいのでしょう。

2019年シーズン中には国内FA権を取得するだけに、仮に広島がポスティングを認めないとしたら、国内球団による菊池選手の争奪戦が勃発するかもしれません。